質問の回答_第51回の通関士試験問題_通関書類の作成要領その他通関手続の実務_第2問 輸入申告

質問の回答_第51回の通関士試験問題_通関書類の作成要領その他通関手続の実務_第2問 輸入申告

第2問 輸入申告

問題文記10の費用

問題文記10の費用(買手が検査機関に依頼して自己のために行う検査費用)は不算入になります。

理由は、仕入書第2項の「エビフライ」について、買手が現地の検査機関に検査を依頼し、当該検査に係る費用としてUS$1,500.00を負担したが、この費用のための検査は、当該貨物が本邦で販売するための品質規格に合致していることを確認する目的であり、輸入者が自己のために行う品質検査であることから、当該輸入貨物の現実支払価格を構成しないので、当該輸入貨物の課税価格に算入しない《関税定率法基本通達4-2の3(2)本文》。

以下、関税定率法基本通達4―2の3(輸入貨物に係る検査費用の取扱い)になります。

輸出国における輸入貨物の検査に要する費用の取扱いは、(1)から(3)までによる。
この場合において「検査」とは、輸入貨物が売買契約に定める品質、規格、純度、数量等に合致しているか否かを確認するための検査又は分析をいう。
(1) 売手(売手の依頼を受けた検査機関等の第三者を含む。)が自己のために行つた検査に要した費用で買手が負担する場合は、課税価格に算入する。

(2) 買手(買手の依頼を受けた検査機関等の第三者を含む。)が自己のために行つた検査に要した費用で買手が負担する場合は、課税価格に算入しない。
なお、売手と買手との合意に基づき検査機関等の第三者が行つた検査に要した費用の全部又は一部を買手が負担する場合の当該買手の負担する検査費用も同様に取り扱つて差し支えない。
ただし、買手が検査機関等の第三者に支払う検査費用が売手への間接支払(売手が買手以外の第三者に対して負つている債務を買手が弁済する場合等)に該当する場合は、課税価格に算入する。

(3) 輸入貨物の製造過程において買手が検査を行う場合、当該検査に要する費用は、課税価格に算入しない。

ただし、検査と合わせて製造作業に従事している場合は、当該業務を行う者に係る費用は売手のために行われた間接支払に該当するので留意する。

なお、「製造作業」及び「当該業務を行う者に係る費用」とは、次のような作業及び費用をいう。
イ製造作業
(イ) 加工又は生産のための作業
(ロ) 加工又は生産のための運搬等

ロ当該業務を行う者に係る費用
(イ) 渡航費(支度金を含む。)
(ロ) 滞在費
(ハ) 賃金等(直接労務費に相当する費用)

問題文記2の少額貨物の判断

各品目の申告価格は、仕入書価格に上記(1)により加算するものがないので、仕入書価格(CIF)のままである。
少額貨物の判断をするための、少額貨物判断基準価格は、次のように計算する。
少額貨物の基準価格(20万円)を適用為替レートで除し、米ドル建価格を算出する。

少額貨物判断基準価格=200,000円÷110円/US$=US$1,818.18
(注)1米ドルの本邦通貨への為替レートは、輸入申告年月日が平成29年10月2日であるので、その日の属する週「平成29.10.1~平成29.10.7」の前々週「平成29.9.17~平成29.9.23」における平均値「110円」を適用する。

上記の計算から、仕入書各項の品目の申告価格がUS$1,818.18以下のものを見ると、次の項目が少額貨物に該当する。

①仕入書第1項の貨物 US$1,500.00  0207.14-2106 (協定: 8.5%)
別冊のEPAタリフデータ(抜すい)を見ると、0207.14-210は―と書かれているので、EPA税率の協定はないので、関税率はWTO協定税率の8.5%である。

②仕入書第4項の貨物 US$900.00   1605.54-9993 (協定:10.5%)
別冊のEPAタリフデータ(抜すい)を見ると、1605.54-999は―と書かれているので、EPA税率の協定はないので、関税率はWTO協定税率の10.5%である。

③仕入書第5項の貨物 US$270.00   4819.10-0005 (協定:無税)
別冊のEPAタリフデータ(抜すい)を見ると、4819.10は無税と書かれている。

本設問では、問題文記2により、輸入割当ての対象物品以外のものについて、少額貨物の場合では、関税が有税のものと無税のものとに分けたうえで、有税のものは関税率が最も高いものの品目に一括したうえで、各々の10桁目を「X」とすることになっており、これによらない場合は同記4により処理することとされている。

その結果、上記①及び②は、記2により、「有税」のものは、関税率の最も高いものの品目番号「1605.54-9993(協定:10.5%)」に一括して合算する。
合算後の品目番号は「1605.54-999X」、仕入書価格は「US$2,400.00」となる。
なお、上記③については、同記4により、その品目番号の10桁目を「E」とする。

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