質問の回答_第50回の通関士試験問題_通関書類の作成要領その他通関手続の実務_第2問 輸入申告

質問の回答_第50回の通関士試験問題_通関書類の作成要領その他通関手続の実務_第2問 輸入申告

第2問 輸入申告

問題文記9

別紙lの仕入書に記載された水産物加工品については、基本税率、暫定税率又はWTO協定税率のいずれかの税率を適用するものとする。
と書かれており、税率について解説します。

貨物を輸入しようとするときには、原則として関税が課されますが、その関税率は、大きく分けると次のとおりになります。

特恵税率:開発途上国・地域を支援する観点から、開発途上国・地域からの輸入品に対し、原産地証明書の提出等の条件を満たすことにより適用される税率です。最恵国待遇の例外として、実行税率(国定税率(特恵税率及び簡易税率を除く。)と協定税率のいずれか低い税率)以下に設定されています。

協定税率:WTO加盟国・地域に対して一定率以上の関税を課さないことを約束(譲許)している税率です。国定税率よりも低い場合、最恵国税率として、WTO全加盟国・地域及び二国間通商条約(経済連携協定を除く。)で最恵国待遇を約束している国からの産品に対して適用されます。

暫定税率:一定の政策上の必要性等から、基本税率を暫定的に修正するため、一定期間に限り適用される税率です。常に基本税率に優先して適用されます。

基本税率:国内産業の状況等を踏まえた長期的な観点から、内外価格差や真に必要な保護水準を勘案して設定されている税率です。

税率適用の順位

税率は原則として、
①特恵税率
②協定税率
③暫定税率
④基本税率
の順に優先して適用されます。

ただし、特恵税率は対象となる国の原産品であるなどの条件を満たす場合に限られ、協定税率は、それが暫定税率又は基本税率よりも低い場合に適用されます。

解答の記述間違い

ページ6/15の真ん中あたりの
(3)少額貨物の判断
上記(2)の計算から、仕入書各項の品目の申告価格が20万円以下のものをみると、次の項目が該当する。
という箇所で、
①仕入書第1項の貨物 0306.17-2005(協定:0.1%)(98,787.5円)
は間違いで、
①仕入書第1項の貨物 0306.17-2005(協定:1.0%)(98,787.5円)
が正しいです。

間違い:(協定:0.1%)
正しい:(協定:1.0%)

実行関税率表の見方

( )が付いているもの

( )が付いている税率は設定されているが適用の可能性がないことを意味します。
適用の余地がなくても表示しているのは法律や協定に基づいて設定がある以上記載すべきとの考えによります。

特恵について

例えば、特恵の欄に7.2% の下に、
x無税
Free
とあります。
特恵の欄に2つの税率がある場合は、
上が一般特恵
下が特別特恵(これは常に無税Freeです)を意味します。

一般特恵(一般特恵関税制度)とは、日本が「特恵受益国」と認めた開発途上国を原産地とする品目(一部の例外品目は除く)を日本に輸入する場合に、通常の関税率より低いか、あるいは無税(Free)の特恵税率が適用される制度です。

特恵関税の適用を受けるためには、輸出地の商工会議所等の発給機関で発行される所定様式の原産地証明書原本を輸入通関時に税関へ提出する必要があります。

特別特恵(特別特恵関税制度)とは、特恵受益国のうち、「特別特恵受益国」として認められた後発開発途上国の原産品を輸入する場合は、特別特恵関税が適用され原則無税になります。

特別特恵にも特別特恵例外品目(関税暫定措置法別表第5に記載)があります。

実行関税率表の特別特恵の欄に、「無税」と記載されている品目が、後発開発途上国を原産地とする物品に対してのみ適用される税率であることを示しています。

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